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Long Trail

アウトドアが好きで健康診断が苦手な山形県民の記録用ブログ

【稜旅】「飯豊はいいで」は言っちゃう(飯豊連峰縦走)

※20210612~20210615飯豊連峰縦走

 

山形県にある日本百名山(県境上にある山も含めて)は6つ。鳥海山、月山、大朝日岳蔵王西吾妻山、そして飯豊山。この中で、最も登頂に苦労する山は間違いなく飯豊山ではないでしょうか。どの登山口から入っても稜線まで一気に高度を上げる行程は厳しく、入山にはそれなりの覚悟が必要です。

 

私が飯豊に登りたいと思い始めたのは2年前くらいだったでしょうか。当初の予定では昨年の夏に縦走する予定でしたが悪天候により断念。満を持して、今回挑戦します。

 

予定では、小国町の飯豊山荘から入山し、石転び沢の雪渓を登って上にある梅花皮小屋でテン泊。2日目に御西小屋まで歩き、飯豊連峰の最高峰である大日岳に登頂。御西小屋でテン泊。3日目にメインの本山に登り、(登りで使えば)山形県屈指の体力勝負ルートであるダイグラ尾根を下って飯豊山荘に戻るという行程です。(下に実際の行程を書きましたが、色々あって予定とは大きく異なる行程をとりました、、、)

 

 

ではでは早速行ってみましょう。

※かなり長い記事になってしまったので、暇な時間にでも読んでみてください。(もし、日毎に記事を分けた方がいいという希望があればコメントででも教えてください。)

 

<行程>

1日目:飯豊山荘→石転び沢→梅花皮小屋

2日目:梅花皮小屋→梅花皮岳→烏帽子岳天狗岳→御西小屋→御西岳→大日岳→御西小屋

3日目:御西小屋→駒形山→飯豊本山→駒形山→御西小屋→天狗岳烏帽子岳→梅花皮岳→梅花皮小屋→北股岳→門内岳→門内小屋

4日目:門内小屋→扇ノ地紙→梶川峰→湯沢峰→飯豊山

※縦走して、同じ道を帰ってくるという無駄な動きをしてしまいました。事情は追い追い説明します。

 

 

過去の飯豊連峰の記事はこちら!と言いたいところですが、過去に一度だけ飯豊連峰に入った時はまだ当ブログを始めていませんでした。よって、今回はここにリンクを貼る記事がありません。代わりに去年、縦走の偵察に行った際の記事を貼っておきます。気が向いた方は覗いてみてください。

daic22.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

 

長旅の始まり(飯豊山荘→石転び沢出合※1/4日目)

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自宅から今回のスタート地点である飯豊山荘までは車で2時間半ほど。

初日は稜線に上がるのみなので、何事もなければ7時間程度なので、6時くらいに歩き始めればいいかなと思い、この時間に家を出ました。

 

因みに天気はずっと曇り予報。時折雨に降られるとの予報を出しているサイトもあります。自称晴れ男である私の実力が試される山行です。

 

 

 

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無事に飯豊山荘に到着。車の中に必要そうな物を投げ入れて出発したので、ここでパッキングをしました。

 

因みに、登山届は「コンパス」というサービスを利用し、ネットで届け出ました。下山したら下山通知を出すことになっており、通知を出さずに下山予定時刻から一定時間経過すると、事前に登録していた連絡先に確認依頼のメールが送信されます。家族などを登録していると、「もしも」の時の初動を早くしてもらえることになると思います。

とりあえず、紙であれ電子であれ、登山届は必ず出しましょう!

 

 

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6:30 登山開始。

長い山歩きの始まり。これから味わう楽しさと厳しさを思い、期待と不安が入り混じった複雑な心境です。

 

 

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登山口から暫くの間は深いブナ林の中を進みます。そんな中、時折これから目指す稜線が木々の隙間から確認できます。

あんな遠いところまで、私は登っていけるのでしょうか。

 

 

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6:45 温身平に到着。ここまでの道は車両が入れるほどの幅がありましたが、ここから先は本格的な登山道です。気を引き締め直して進みます。

 

 

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川の隣を歩いていきます。まだ朝早いからか、水辺でも虫は少なく歩きやすいです。

 

 

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砂防ダムが出てきました。割と歩いてきたつもりでしたが構造物を見るとまだまだ山の入り口だなと思わされます。

 

 

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向かって右側の階段を使ってダムを越えます。同じ斜面でも階段の方が脚への負担が大きく感じるのは私だけではないはず。

 

 

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事前に調べたところ、何年か前の豪雨で石転び沢出合までの道が崩落し、鎖が設置された場所があるとのこと。恐らくここのことですね。

表面が砂っぽく滑りやすいので注意が必要です。

 

 

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今日のゴールは奥の稜線。こうして見ると果てしないですね。

この沢沿いを歩いていけばそのうち雪渓に変化するのでしょうか。

 

 

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言い忘れていましたが、K(奥)とA君(手前)と3人です。3人とも飯豊は初めてなので、少し緊張感が漂っています。

 

Kは2年前に私と表銀座を縦走した時に買ったオスプレーの「ジーニス75」を背負っています。重さに弱いのか、Kがこのザックを背負っている時に楽しそうな顔をしていた記憶があまりありません。オスプレーの呪い、今回はどうでしょうか。

A君は今回の飯豊のために購入したモンベルの「トレイルアクションパック100?」です。(名前が曖昧ですが、とにかく100Lの超大型ザックです。)A君と縦走するのは初めてです。

因みに私はグレゴリーの「バルトロ85」を使用。「バックパック界のロールスロイス」と言われるだけあって抜群の背負い心地です。とは言え、ザックは人によって合う合わないがあるので、実際に店頭でフィッティングしてから購入することをお勧めします。

 

 

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この記事では結構な数の花の写真を載せるつもりですが、その中のどれも名前が分かりませんでした。情けない、、、。

ただ1つ言えることは、飯豊は花が本当に豊富です。詳しかったら、更に楽しいだろうなと思いました。(何回そう思っても覚えようとしない体たらく野郎の私です。)

 

 

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少しずつ稜線に近づいています。(よね?)

 

 

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源流域なので、川にある石がかなり大きくなってきました。

 

 

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雪渓が出てきたあたりで先行者に追いつきました。どこから雪渓に乗るか、トレースを探しているとのこと。

私達は地図とGPSを確認し、もう少し先から雪渓に移ることにしました。

 

 

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この写真数枚は、Kが自分の足の長さ、跳躍力、川幅、石の表面のコンディション等々を総合的に考慮し、勇気を振り絞って対岸にジャンプした瞬間を捉えた写真です。

「大切なことは挑戦すること、結果が全てじゃない。」

挑戦を終え、Kは何も言わず歩き出しましたが、私にはそう言っているように感じました。

 

 

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びしょびしょの足を気にする素振りもせず、黙々と歩くK。

この辺りから少しずつ2人と間が空いてきました。私達はチェックポイントで合流することにして、それぞれ自分のペースで歩くことにしています。そのほうがみんな楽しく歩けるんじゃないかなと思っている派です。(この考えに対して批判があることは承知しています。もちろん頻繁に声を掛け合って歩いており、常に互いに注意を払っていますので、私のことは叩かないでください。)

 

 

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ぼちぼち今日のハイライトである石転び沢大雪渓に入ります。

 

 

 

転ばぬように(石転び沢出合→梅花皮小屋※1/4日目)

 

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8:30 石転び沢出合に到着。いよいよ大雪渓に取りつきます。

以前、山形県が主催したInstagramのフォトコンテストの受賞作品で石転び沢大雪渓の写真が何かの賞を受賞していましたが、そのタイトル「飯豊の白龍」が個人的にとても印象的でした。

「いつか自分も白龍を登ろう」

そう思ったことを鮮明に思い出しました。

 

 

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私は雪渓歩きは慣れていますし、あまり苦にせず登れるタイプですが、他の2人はそこまで好きではないようで、序盤からなかなか厳しい表情です。お互いに励まし合いながら進みます。僕らにはビールが待っている!

 

 

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この写真たちはKかA君が撮ってくれた私です。荷物は30kg弱(ビール大量)だったはず。最初は重いと感じるものの、歩いていれば不思議と特に何も思わなくなるものです。慣れってすごいですね。

 

 

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脇を見ると、尾根上の雪が融けて無数の沢が出来ています。この融水が雪渓の下を流れていると考えるとなかなかスリリングです。

 

 

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石転び沢出合から石転び沢まではCTで大体4時間くらいです。この時点でもう稜線が見えているのにここから4時間かかるとは、、、白龍は手強いですね。

 

 

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1つ前の写真を撮っているところを撮られていました。

 

 

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雪渓上の蟻の黒い点は登山者です。20人くらいでしょうか。

雪渓の後半、稜線手前の急傾斜あたりからペースが著しく落ちていることが、離れたここからだとよく分かります。

 

 

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これはKが撮影。A君とその先の私です。

 

この辺りでアイゼンを装着しましたが、その時を最後に、KとA君とはほぼ別パーティーのように見えるであろう距離まで離れました。(繰り返しになりますが、声を掛け合って安否確認はしています。くれぐれも叩かないでください。)

 

 

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徐々にではありますが、斜度が増してきています。それに比例して前を行く先行者の背中が大きくなってきました。みんな疲れがピークを迎えているようです。幸い、私はまだこのペースで歩けそうなので、シャリバテにだけ気を付けてノンストップで進みます。

 

 

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雪渓上は基本的に常に上から冷たい風は吹き下ろしてくるのですが、時折生温かい風が吹くタイミングがあります。何が原因なのでしょうか。

何故かはわかりませんが、この風を浴びると少し体力が削られるような気がして嫌でした。

 

 

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嫌な風に耐えながら、だらだらと登っていますと、稜線がだいぶ近づいてきていますね。もうひと踏ん張り、いや3踏ん張りくらいで稜線と目が合いそうです。

 

 

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前を行く登山者は年配の方たちの団体のようです。

そう言えば事前の調べでは雪渓の途中に「門内沢」と「石転び沢」の分岐があるとのことでしたが、今回は先行者が大勢いたので、何も考えずにその背中を追って来てしまいました。これは良くないですね。自分でしっかり確認したうえで進むべきでした。反省します。(分岐を左にいくと「石転び沢」で、こちらが正解。右の「門内沢」に入って迷う登山者が年に数人いるそうなのでお気を付けください。)

 

 

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因みにどうして「石転び沢」というか、皆さんは分かりますか。大体想像がつくと思いますが、「石が転ぶ(転がる)ほどの急な沢」というのが由来のようです。

確かに登っていると、雪渓上に大小様々なサイズの石(岩サイズのものまで)が転がっています。登っている最中も、両脇の尾根から石が落ちる音を何度も耳にしました。落石にいち早く気付くためには、顔を上げて周りを見ながら登ることが大切。体力的にきつくなってくるとどうしても顔を下げがちですが、安全のために頑張って顔を上げて周囲を注視しましょう。

 

 

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私が歩いている時も石が転び、ヒヤッとする場面がありました。

 

上の写真の中央にある尾根から「ゴロッ」という音がしたと思ったら、ボーリング球より少し大きいくらいの石が斜面を大きく跳ねながらこちらに近づいてきました。石は1回バウンドする毎に加速しています。「このままでは危ないかも」と思った瞬間、幸運にも雪渓の割れ目に落ち、事なきを得ました。「もしぶつかっていたら」と考えただけでもゾッとします。

人間の力では太刀打ちできない速度で近づいてくる石を見て、自然界における人間の無力さを感じたと同時に、勝ち目がないことを受け入れて向き合っていくことが必要なんだと、柄にもなく真面目なことを思いました。

 

 

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先行者の方たちもかなり肝を冷やした様子でした。

 

石転び沢は名前の通り落石が非常に多いので、休憩はあまりとらず、なるべく早く通過するべきですね。

 

 

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一度、落石を味わうと、両脇の尾根をここまで以上に観察するようになりますが、よく見ると今にも落ちてきそうな石があちこちにあります。

 

 

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疲れというより恐怖が要因で、早く着いてほしくなってきました。

 

 

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前に結構いた先行者たちの先頭グループに追いつきました。

この方たちは雪渓の上に位置する梅花皮小屋に宿泊し、明日は北股岳に登り、そのまま門内岳~地神山まで行き、丸森尾根で下山するそうです。ここまでは背中の重みを忘れて登ってきましたが、小屋泊装備で快適に登る姿を見て、一気にその事実を思い出しました。軽さは正義ですね。

 

 

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上からBCの方たちが気持ちよさそうに滑ってきました。

やってみたいと思って早数年が経過しました。実現していませんが諦めていません!

 

 

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ここに来て傾斜も増してきました。ラストスパートです、頑張りましょう。

 

 

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石が集まっている場所は緊張感が漂います。疲労はありますが休まず通過します。

 

 

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小屋の直下はかなりの傾斜です。直登は足にきそうなのでジグザグにこなします。

 

 

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お!雪渓の先に小屋に屋根が見えてきました。

ようやくゴールのようです。

 

 

 

予定変更(梅花皮小屋※1/4日目)

 

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12:15 梅花皮小屋に到着。無事に1日目の行程を終えました。

石転び沢の雪渓は程よい緊張感と疲労感、そして達成感が味わえました。日本三大雪渓(剱沢、白馬、針ノ木)に入っていませんが、それに肩を並べるくらいのボリュームはあるのではないでしょうか、と日本三大雪渓のどれも歩いたことがない私は思いました。いずれ実際に歩いて比較してみたいと思います。

 

 

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雪渓を終えて小屋の隣にザックを下ろしました。一気に体が軽くなり、気を抜くと天まで昇ってしまいそうです。さっきまで平気で背負っていたのに、一度下ろすと「こんな重いもの二度と持ちたくない」と思ってしまう不思議。

 

正面に見えるのは大日岳。山頂は雲の中ですが、その山頂が飯豊連峰の最高地点です。明日はあそこがメインです。こうして見ると結構な距離ですね。大丈夫かな、、、

 

 

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明日進む方向の最初のピークである梅花皮岳です。ここはあっという間にピークハントできそうですね。

梅花皮小屋は水が豊富で、この写真に写っている青いTシャツの方の地点の20mほど進んだところに水場があります。山岳会の方?が整備してくださっているようで、おかげで快適な時間を過ごせます。本当に有難いです。頭が下がります。

 

 

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さあ、そろそろ2人が上がって来るかな?

 

 

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1人の時間もいいですが、なかなか上がって来ないと少し心配です。

最後に声をかけたのは斜度が上がり始める手前辺り。小屋で合流することにしていますが、さすがにもうちょっと近くを歩くべきだったかと少し反省。

 

 

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人影が見えるたびに2人かと思い声を掛けますが、全て外れ。途中で抜かした団体さんも最後の急登は自分のペース優先で、バラバラに歩いているようです。

 

 

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心配なので大声で2人の名前を呼んでみると、だいぶ下の方からA君が返事をしました。疲労でなかなかスピードが出せないが、無事に歩いているとのこと。今いる位置的に、もう少し時間がかかるみたいです。

A君によると、Kも無事だがA君よりもかなり下の方にいるとのこと。重さにやられているみたいですね。オスプレーの呪いは今回も健在です。

※A君かと思って撮りましたが写真は関係ない方です。

 

 

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2人が小屋に着くまでまだ時間があることが分かったところで、この暇な時間をどう過ごすか考えた時に、小屋のすぐ北にある北股岳に登ろうという気になってきました。予定(崩れましたが)では北股岳は登らないつもりでしたが、時間があるなら1つ多くピークを踏むのも悪くないですよね。

 

と、アタックザックに飲み物と行動食と念のためのヘッドライトを詰めて靴紐を結んで「さあ、行くか」と立ち上がったところで、「これで私が単独行動をしてしまったら、2人に何かあった時にマズいか」と冷静な考えが浮かびました。「折角、念願の飯豊に来たんだから、好きなように過ごしたほうがいい。」という悪魔と、「今回はあくまでも3人でのパーティー登山。単独行動は良くない。」という天使が心の中で激闘を繰り広げ、辛うじて天使が勝利しました。

1人の大人として当然の判断でしょう。それについてここまで悩んでしまう私って、、、。年だけ重ねて、心はまだまだ成長できていないのかもしれません。

 

 

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そんな葛藤の時間を越え、念願の時がやってきました。これを一口飲めば、さっき悩んだことなんて一瞬でどうでもいいことだと思えます。この飲み物は一種の麻薬的作用がありますね。

 

結局、私が到着してからA君は1時間後、Kは2時間後に到着。Kはオスプレーのザックを背負っている時に見せるお決まりの苦悶の表情をして歩いてきました。2人とも結構な消耗具合なので、明日からの行程に不安を感じますが、予定に(崩れました)に拘らず臨機応変に対応したいと思います。

 

 

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先程まで雲の中にいた大日岳が顔を出しました。

写真左側から登ります。最後に一気に標高を上げるように見えます。疲れそうだなー。

 

 

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こちらは散々悩んで登らなかった北股岳。CTは往復70分ですが、空身で行けば30分くらいで帰ってこれそうに見えます。

 

 

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遠くに小屋が。何という小屋だろう。(情けないことにどの方角を向いて撮影した写真なのか、全く覚えていません。分かっているのは梅花皮小屋付近から撮影したことだけです。分かる方がいらっしゃれば、是非コメントで教えてください。)

 

 

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北股岳側に少し登って小屋を振り返ります。オレンジテントは別の人のもので、私達のテントは小屋の南側に張りました。

 

 

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飯豊は花が本当に多く、楽園といった雰囲気。荒んだ私の心を癒してくれます。

 

 

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日が傾くとだいぶ冷えてきました。薄手のダウンを羽織って丁度いいくらいです。

 

 

暗くなる前にと、テントの外で地図を広げて明日からの行程を確認していると小屋番さんから衝撃の一言。

「ダイグラ下りても橋かかってないよ。」

これは!!!緊急事態発生です。翌週あたりに橋を架ける作業の予定があるらしく、今言ってもワイヤーしかないとのこと。ワイヤーを伝って渡るor渡渉という方法も考えましたが、両方とも「危険だから」と小屋番さんから止められました。個人的にはやる気満々でしたが、2人はあまり乗り気ではなく、小屋番さんからも念を押して止められたのでここは大人になります。

そうは言っても、車1台で飯豊山荘に来た私たちは何としても飯豊山荘に帰らなければいけません。ここまで来て主峰の飯豊本山に登らないという選択肢はありません。が、あそこまで行って飯豊山荘に下りるにはダイグラ尾根しかない。そしてタクシー代を払う財政的な余裕もない。さてどうしましょ。3人とも無い頭で知恵を絞ります。

そして出した結論は、、、「飯豊本山に登り、その後は来た道を帰ってくる」というもの。体力的にはかなりハードなものになりましたが、何かあっても大丈夫なように1日多く休暇は取得していましたし、食料の予備もあります。何より、長く山に入れるのは幸せなことでもあります。

安全第一で、稜線を味わい尽くすことにします!

 

 

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予定を変更し、いい時間になってきたので寝る準備をします。

今日の小屋は大盛況のようで、中から宴会をしている楽しそうな声が漏れてきます。羨ましく感じる気持ちもありますが、コロナ禍ですし明日からも長い行動時間の日が続くため大人しくシュラフに入って寝ることにしました。

ではでは、おやすみなさい。

 

 

 

初日のダメージ(梅花皮小屋→梅花皮岳→烏帽子岳※2/4日目)

 

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おはようございます。飯豊連峰2日目の朝です。

前日に予定変更を余儀なくされましたが、2日目は当初の予定通り御西小屋まで行き、大日岳に登って御西小屋に宿泊する行程です。CTは7時間半から8時間ほど。そこまで長くもないので天気さえ良ければ楽しく歩けそうです。(今のところ、晴れ渡ってはいませんが雨も降っていないので「晴れ男」は継続して自称させていただきます。)

 

 

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天気は曇り。そこまで濃くはないですが、ガスが立ち込めています。

今日もそこそこ長い行程なので、ぱぱっと朝食を済ませます。

 

 

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7:20 テントに付いた朝露を払い、パッキングを済ませて2日目のスタートです。(登山開始にしてはだいぶ遅い時間になりました。単純に私の寝坊です。どこでも熟睡できるという私の特殊能力がここでも発動されました。)

 

 

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昨日登ってきた石転び沢です。上から見ると、特に最後の登り部分は相当急勾配に見えます。登りはまだいいですが、ここを下れと言われたら少し怖いと感じるかもしれません。

 

 

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今日も花を愛でながら歩きます。(ガスであまりカメラを向けるところがないということは内緒です。)

 

 

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この時期にここまで雪が残っていることに、改めてどれだけ飯豊連峰が豪雪地帯かを思い知らされますね。

 

 

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小屋番さんによると、今向かっている梅花皮岳まではあっという間とのこと。

ガスの中に薄っすら見えているピークが山頂かな?

 

 

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2人は昨日のダメージが少し残っているようで、ゆっくりと登ってきます。立ち止まっていないなら問題なしです。

 

 

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7:30 梅花皮岳(2,000m)に登頂。標柱は立っているものの、ピーク感は薄く、1つの通過点といった印象です。まだスタートして間もないので休憩せずに進みます。

 

 

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梅花皮岳を通過してからは、大きめの雪渓が出てきました。昨日の石転び沢と比べれば、こんな場所は遊歩道みたいなものです。

 

 

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雪渓と写真のような夏道を交互に歩きます。晴れていたらきっと素晴らしい景色が広がっているのでしょう。

 

 

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誰かがテントを張っていてもおかしくない場所を発見。

 

 

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この2人、今日は一緒に歩いていて会話が弾んでいるようです。

 

 

 

ロックオン(烏帽子岳天狗岳→御西小屋※2/4日目)

 

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7:45 烏帽子岳(2,018m)に登頂。こちらは先程の梅花皮岳よりは立派ではありますが、それでも長時間休憩するほどの魅力はないかな、ということでスルー。

 

 

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雪渓は場所によって腐っているところもあるので注意が必要です。

 

 

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相変わらずガスは晴れません。

 

 

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と思ったら青空が!

この青空は長続きしませんでしたが、この先の景色に期待してしまいます。

 

 

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歩いてきた行程を振り返るとこんな感じ。一番高いピークが先程までいた烏帽子岳です。

 

 

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昨日からの行動時間の半分以上は雪の上にいる気がします。

 

 

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烏帽子岳から御西小屋まではアップダウンはあるものの、そこまで目立った危険個所はありません。雪渓の状況に注意していれば問題ないかと思います。

 

と、そんなことを言っていたら正面に見えました。今回の山行のメインディッシュ。

 

 

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飯豊本山です。

どのルートを辿ってもかなりの時間と体力を要し、そのなだらかな見た目とは裏腹に難易度は決して低くありません。

 

 

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数年前から憧れた飯豊の主峰に着実に近付いていることを実感し、嬉しくなりました。

 

 

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2人も本山を視界に捉え、テンションが上がっているようです。

 

 

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因みに、左奥の鋭鋒は昨日テントを張っていた梅花皮小屋の北側にあり、散々迷って登らなかった北股岳です。

ということは今日はあの辺りから歩いてきたということです。こうして見ると結構な距離に見えます。こうして重い荷物を持っていても、歩いていればいつか着く。人間ってすごいです。

 

 

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こんな過酷な状況でも花は咲きます。人間もすごいですが花も草木もすごいです。

 

 

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次のチェックポイントで宿泊地でもある御西小屋は、少しずつ標高を上げた写真中央のピークにあります。

 

 

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目視で確認できる距離まで来ました。

 

 

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相変わらず雪渓は不安定な状態ですが、ガスは晴れ、天気は回復傾向です。

 

 

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THE飯豊といったなだらかな稜線がどこまでも延びています。そうです、これが見たかった。

 

 

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天気の回復に比例して歩くペースが上がっていたらしく、ふと振り返ると2人があんなに小さくなってしまっていました。

 

 

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御西小屋から主稜線を外れたところに鎮座する飯豊連峰の最高峰、大日岳。

その姿もやっとはっきりと拝むことができました。

 

 

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今日の目的はあそこへの登頂。山頂手前の雪渓の状態が気になります。

 

 

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気温の上昇に伴い、さらに脆くなってきた足場。天気がよくなることで歩きずらくなるというジレンマ。

 

 

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かといって、やっぱり曇りより晴れの方がいいです。

 

 

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またまたガスが出てきたところで小屋までラストスパート。

 

 

 

水を求めて(御西小屋→御西岳→大日岳※2/4日目)

 

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10:25 御西小屋に到着。かなりの僻地に来ちゃいましたね。先客はいませんでした。

 

 

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2人も少し遅れて到着。

 

途中から天候が回復して蒸していたこともあり、丁度小屋に着く頃に2人とも水を飲み干してしまったとのこと。(私はあまり水を飲まずに歩くタイプで、残量は十分にありました。適度に水分補給をしたほうがいいことはわかっているのですが、歩いているとついつい忘れてしまいます。)

ただ焦りはありませんでした。地図上では御西小屋のすぐ目の前に水場があり、そのことを知っていたからこそ、2人もそこまで残量を気にせず飲み干したんだと思います。

 

が、、、本来であれば水場があるであろう場所には雪渓が広がっていて、水場は全く見当たりません。疲れ切って動く余裕がない様子の2人の代わりに私が辺りを捜索しますが、遠くで水が流れる音がしただけでした。遠くの沢の音が聞こえたものと思われます。(水場捜索中、偶然、御西岳山頂に登頂しました。登り口は少し本山側から回り込む形ですが、直線距離では小屋とは100mほどしか離れておらず、標高差は50mもありません。※後から地図を見ると小屋から直接登るルートもあるみたいでしたが見つけられませんでした。)

 

結論、この時期の御西小屋の水場は雪渓の下に隠れていてまだ使えません!(下山後、調べました。)絶望感で更に疲れの色を見せる2人。水は十分にある私でしたが、2人のことを考えると何とかしないといけません。最悪、雪渓を溶かして水を作ることはできるので生死には関わらいないとは思いましたが、避けられるならそれに越したことはありません。

 

 

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なかなか安定しない電波を捕まえてネットで色々調べますが、有力情報は無し。

「これは雪渓から水を作る作業をするしかないか。」

そんな覚悟を固めつつ、今日のメインである大日岳へのアタック準備をしながら地図を眺めていると、大日岳の山頂付近に水場があるではありませんか。

もうそこに賭けるしかない。小屋にザックを置き、最低限の荷物だけをアタックザックに詰めました。(私の水はありましたが、水場の水が冷たかった場合は入れ替えたかったので、2L丸々残っているプラティパスも持っていきます。)

 

 

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11:45 ということで、飯豊連峰最高峰登頂&水確保に向けた山頂アタックが始まりました。

 

 

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御西小屋から大日岳はCTで2時間ほど。最後に標高を一気に上げるようで、序盤はほぼ平坦な道が続きます。

 

 

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正面の大日岳は迫力があります。

※Photo by K or A君

 

 

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こちらは進行方向右手の今日歩いてきた飯豊の主稜線です。見た目よりアップダウンが多かった印象ですが、それでも歩きやすかったです。因みに明日も歩きます。

 

 

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平坦な道を終えて最後の急登に入ると、これがなかなかしんどく、ストックの力を駆使して登りました。重い荷物を置いてきたので楽に登れると思っていましたが、甘かったです。

 

 

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雪渓の状態もいやらしく、凍結しているところや腐っているところ、岩とミックスになっているところなど、緊張を強いられる場面が続きます。

 

 

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雪渓の急登を何とか登り切り、少し進むと標柱がありました。

 

 

 

水と黒(大日岳→水場→御西小屋※2/4日目)

 

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12:50 大日岳(2,128m)無事登頂しました。

ここが飯豊連峰の最高峰。天気が微妙なのが少し残念ではありますが、それでも心は達成感に包まれています。

山頂は畳6畳分くらいのスペースがあり、私が登頂した時は誰もいなかったのでザックを下ろしてゆっくり休憩できました。

 

さてさて、1つ目の目的を達成したところで、もう1つの目的である水場探しを始めます。地図上では山頂のすぐ近くにあるはずなんですが、、、全く見つけられません。ただ、かすかに御西小屋でも聞こえたような水が流れる音が。私とA君は山頂から南方面に道なき斜面を下り、音の聞こえる方向を目指します。

そして、200mは下ったでしょうか。見つけました。

 

 

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念願の水場です。ここは地図に表示されていた場所ではなく、上部の雪渓が融けることで出来る融雪期限定の水場のようです。よって水温はとんでもなく冷たく、触れていると手の感覚が無くなるほど。私は持ってきたプラティパス内の水を迷わず捨て、この水をいっぱいに詰めました。

(これはどうしても書いておきたいのですが、私とA君が必死に水場を探している中、Kは山頂付近から私達の様子を見ていて、水場があったと伝えた途端、元気に動き出すという愚行に走りました。人間の黒く汚い部分を見た気がしてとても嫌な気持ちになりました。この出来事から私とA君はKのことを「ブラックK」と呼ぶことにしました。)

 

 

 

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無事に?水を確保できたので、暗くなる前に御西小屋に戻ります。

 

 

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大日岳から南方に続く稜線もなかなか魅力的です。

 

 

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この稜線を辿っていくと新潟県阿賀町と福島県西会津町の境目辺りの山奥に着くみたい。

 

 

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どう考えても公共交通機関が発達しているようには思えない場所。アプローチの段階で既に難所のような気がしますが、この稜線を見たら冒険心が擽られます。一度は歩いてみたいなー。

 

 

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登りで苦心した雪渓、下りは下りで危険度が増します。登った時よりも更に斜度が増しているように感じるのですが、、、。慎重に進みます。

(写真は2人のどちらかが撮ってくれました。割と気に入っています。)

 

 

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登りの時より雲が湧いてきましたね。夕日は厳しいかな。

 

 

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今日の出発地の梅花皮小屋は辛うじて見えました。

 

 

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雲が多くなると草花の写真が多くなる私。

 

 

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先程までいた最高峰を振り返り、達成感に浸る2人。

 

 

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下り終え、あとは平坦ロードを戻っていきます。

 

 

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行く時は水場がなかったらどうしようと不安そうな2人でしたが、帰りは気持ちに余裕があるのか、撮影の頻度が高くなっています。

 

 

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大日岳。主稜線からは外れたところにあるにも関わらず(いや、外れた場所にあるからこそ?)抜群の存在感です。

 

 

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何度も振り返りながら小屋に帰ってきました。

 

 

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小屋には誰も来ておらず、今宵は貸し切りのようです。

 

 

 

起きたら念願の(御西小屋※2/4日目)

 

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無事に予定していた行程を終え、念願の宴会です。誰も来ないので、小屋前を使わせていただきます。

今日は赤く染まることはなさそうなので、目の前のビールに全集中します。

 

 

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テント場は小屋の南側(大日岳の方)です。言っていませんでしたが、予定では今日もテント泊でしたが、小屋に誰もいないので道楽をして小屋泊に切り替えました。

 

 

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奥に見えるのは朳差岳?二王子岳?

 

 

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写真の奥の山が北股岳です。明日は飯豊本山に登頂した後、あそこまで戻ります。

うーん、なかなか遠くに見えますね。

 

 

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2人は山座同定を楽しんでいます。仲が良くて何よりです。

 

 

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御西小屋は飯豊連峰のど真ん中、いい場所です。

もう少し雪が融けたら人の入りはどんな感じなのでしょうか。個人的にはこの静かな感じが好きなので、あまり大勢が集まるタイミングは避けたいですね。

 

 

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今更ですが、小屋の前はこんな感じでベンチが1つあるくらい。

 

 

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焼けないと思い込んでカメラを小屋において飲んでいたらいつの間にか遠くの空が赤くなっていました。急いでカメラを持ってパシャリ。

 

 

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派手さはないものの、いい色です。

 

 

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明日もそこそこ長い行程です。沈む夕日に明日の安全を祈り、2日目終了です。

ではではおやすみなさい。

 

 

 

目的地へ(御西小屋→駒形山→飯豊本山※3/4日目)

 

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おはようございます。飯豊連峰、3日目の朝です。

今朝は昨日の朝にも増してガッスガスで肌寒く、なかなか動き出せません。ただ、今日は最低でも梅花皮小屋、調子が良ければその先の門内小屋まで行く予定なのであまりだらだらしていられません。

 

4:15 最低限の荷物だけアタックザックに入れてザックは小屋に置き、いざ飯豊本山に出発です。CTでは1時間40分ほど。

 

 

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御西小屋を少し離れると池塘が点在する区間があります。ガスと相まって幻想的ですが、晴れた時の景色も味わいたいところです。

 

 

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駒形山に到着。ここまで来れば山頂は目と鼻の先です。

 

 

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ガスの中に薄っすらとピークらしき影を確認できます。これが最後の登りかな。

 

 

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縦走3日目にして、遂にメインです。長かったような短かったような。

 

 

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ここで終わりではなく、ピストンで主稜線を戻ることになりますが、兎に角これでこの縦走の目的は達成されます。

 

 

 

飯豊はいいで(飯豊本山→駒形山→御西小屋※3/4日目)

 

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5:00 飯豊本山(2,105.1m)無事登頂しました。

 

 

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数年前から登りたいと言い続けて、やっと来れました。感慨深いものがあります。今まで来た山の中でも随一の奥深さ。

 

 

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達成感に浸っていると、ガスが少しずつ晴れて日の光が差し込んできました。

 

 

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こちらは当初は下山に使う予定だったダイグラ尾根です。次はここから登りたいですね。

 

 

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正面の登山道が先程歩いてきた道です。ガスでよく分かりませんでしたが、こうして見ると飯豊らしい開けた稜線ですね。

 

 

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そして、こちらが昨日歩いて、今日もこれから歩く主稜線。

 

念願の飯豊本山登頂。いつまでもこの余韻に浸っていたいところですが、今日は午後から天気が悪い予報が出ており、雷の心配もあるので、名残惜しいですがそろそろ出発です。

ただ、これだけはここで言っておきたいと思います。絶対にこんな月並みなことは言いたくなかったんですが。

「飯豊はいいでー!」

 

 

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さてさて、お決まりのセリフを叫んで山頂をあとにしました。

山頂から出て数分、またガスに巻かれてしまいました。でも山頂にいる時だけ晴れたというのもそれはそれで幻想的な感じです。

 

 

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今日は目標は門内小屋まで、何かアクシデントがあっても梅花皮小屋までは戻りたいです。

 

 

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そろそろ御西小屋に着きます。軽量装備の快適歩行はここでおしまい。再びあのヘビー級ザックとのお散歩のスタートです。

 

 

 

返し縫い(御西小屋→天狗岳烏帽子岳※3/4日目)

 

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7:00 御西小屋を出発。

御西小屋からは昨日歩いた勝手の知っている道ですが、それでも油断は禁物。

 

 

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訂正。勝手の知っているというのは間違いです。進行方向に見える山がどこなのか全くわかりません。あれが烏帽子岳

昨日あっちから歩いてきたのは間違いないですが、あんなに遠いところから歩いてきた記憶がありません。

 

 

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「天狗の庭」という場所に到着。昨日は雪渓を歩いてきたので、ここは今日が初めてです。

 

 

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徐々に気温が上がってきて、雪渓は昨日より緩んでいるように感じます。

 

 

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奥に見える北股岳までですら遠く感じてしまいます。こんな状態で門内まで行けるのか。

 

 

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そんな調子ですが、それでも歩いていれば着実に進むようで、振り返ると結構歩いてきたことが分かります。左奥が御西岳なのでだいぶ来ましたね。

 

 

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この雪渓を登り終えれば烏帽子岳です。

 

 

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2人(1人しか写っていませんが)も頑張って足を前に出しています。

 

 

 

結局登る(烏帽子岳→梅花皮岳→梅花皮小屋→北股岳※3/4日目)

 

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9:00 烏帽子岳に到着。少し休憩します。

ここまで来れば梅花皮小屋まではあっという間のはず。

 

 

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今日は気温・湿度が共に高めで、風が止むと少し汗ばんでくるような天気です。

 

 

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梅花皮岳にもすぐに着きました。あとは小屋まで下りるだけ。

 

 

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ここから天気は下り坂の予報ですが、まだ雨が降り出すまで時間がありそう。この調子なら降り出す前に門内小屋まで着けるかな。

 

 

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小屋の奥に聳える北股岳は最後に雪渓を登る必要がありそうですね。徐々に足に疲労は溜まっているでしょうから、もう一度気を引き締めて慎重に歩かなければ。

 

 

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10:15 梅花皮小屋に到着。

天気予報が良くないからでしょうか、上から覗いても石転び沢を登ってくる人はいないようです。小屋番さんもいませんでした。

 

11:35 2人が水場で補給するのを待って、リスタートです。

 

 

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小屋から北股岳までは登り一辺倒。

初日、悩んだ末に登らなかった北股岳。今回の山行では登れないと思っていましたが、、、まさかの予定変更の中にもいいことはありました。

 

 

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CTは40分。午後からの天気予報を考えると少しでも早く進みたい。と思ってはいるものの、疲れもあって大幅なペースアップは難しいです。

 

 

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予想通り、山頂直下は雪渓上を歩きます。

ところどころ、このように危険箇所が出てきます。全体的に雪が腐っていて、どこを踏み抜いてもおかしくないコンディションです。

 

 

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雪渓を終えるとすぐに山頂です。(「これくらいならやっぱり初日の待ち時間で登れたな」と思ったとか思わなかったとか、、、)

 

 

 

雷雲から逃げろ(北股岳→門内岳→門内小屋※3/4日目)

 

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11:20 北股岳(2,025m)に登頂しました。

 

 

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山頂には神社があります。スペースも割と広いので休憩はしやすいです。

 

 

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かわいい狛犬も発見しました。

 

ザックを置いて休憩していると遠くの空で雷が鳴り出しました。疲れはありますが、なるべく急がなければ。神社に門内までの安全を祈願して出発します。

 

 

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門内岳まではCTで1時間10分。北股から少し標高を落としたら、あとはアップダウンのない平坦な縦走路が続くようです。

 

 

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飯豊の稜線は本当に広く、歩きやすいですね。

 

そう言えば、全国の登山者の中で「アルプス界隈の山は人気で混雑する場所もあるだろうから、これを機にずっと行きたかった朝日連峰や飯豊連峰に行こう」という動きがあったそうです。実際にその人たちが朝日や飯豊に来たのかは不明ですが、アルプスを肩を並べられる山が身近にあるということは誇らしいです。

 

 

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歩きやすい道の先に祠のようなものが見えます。あれが門内岳でしょうか。

 

 

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右側に小屋も見えるので間違いないです。あれば門内岳ですね。

 

 

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12:25 門内岳(1,887m)に登頂しました。

 

 

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雷がだいぶ近づいてきた(私達が近づいたのか?)ので小屋に入ることにしました。

 

 

 

宴は続くよ長々と(門内小屋※3/4日目)

 

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小屋に入って数分後、バケツをひっくり返したような雨が降ってきました。雷も真上でなっているように感じました。もし小屋に着くのが遅れていたらと考えると、、、間一髪セーフで良かったです。

(小屋の中で雨を凌いでいる時、1人のおじさんが入ってきました。梶川尾根を登ってきたらしく、雨が止むまで小屋にいるのかと思いきや、ザックの中を少し覗いたくらいにして、北股岳に出発するとのこと。おじさん曰く「この雨はあと15分もすれば止む。」といいます。スマホなどで天気予報を確認していた様子はありませんでしたが、確かに15分後に雨は止みました。ただの偶然か、はたまた長年の経験から導き出される予想なのか。1つだけ言えるのは、せめて雷が止むまでは小屋にいるべきということですね。伝えましたが「大丈夫」と行ってしまいました、、、。)

 

雨が止んだので、小屋の前の雪渓で宴会用のお酒を冷やします。

 

 

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これはA君が撮ったお酒を埋めている私と、何もしないK。

Kの黒い部分がまた出ていますね。

 

 

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雨が止んだらガスもとれて、あちこちにカメラを向けたい場所が現れました。

 

 

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門内岳(写真奥のピーク)と門内小屋は50mほどの距離。

 

 

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小屋の前の鐘。とりあえず鳴らしておきました。

 

 

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小屋のバイオトイレ。ブツを攪拌させることで微生物の活動に好影響があるらしいです。珍しかったので撮りました。

 

 

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いきなり夕方の写真で恐縮です。門内小屋も誰も来ず貸し切りっぽいので、またまたテン泊を小屋泊に切り替えて、好き勝手に飲み食い。ふと気付くとこんな時間になっていました。夕日がいい感じなので宴会を中断して外に出ましょう。

 

今日の朝登った本山が奥に見えますね。あんなに遠くからでも歩いてこられるものですね。心地よい達成感に包まれ、ワインが進みました。

 

 

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西側は雲海が広がっていました。

 

 

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右奥の山はどこだろう。二王子岳とかかな?

 

 

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太陽が今日最後の頑張りを見せてくれました。光芒が綺麗です。

 

 

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やっぱり山の朝と夕方は気持ちが落ち着く癒しの時間ですね。

 

 

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日が沈んだら一気に冷えたので急いで小屋に戻り、一時停止を解きました。

明日は梶川尾根を下りるだけということもあり、3人とも既にやり切った感を出し始めてしまっています。こういう時が一番怪我をしやすいので、明日起きたらまた集中し直さなければなりませんね。

 

これで3日目終了です。おやすみなさい。

 

 

 

冷えた朝(門内小屋※4/4日目)

 

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おはようございます。4日目、最終日の朝です。

 

 

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空気は冷え切って背筋が伸びるいい朝を迎えました。

 

 

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こういう朝は太陽の力をより感じられますね。明るくなると、それだけで体も心も温まってきます。

 

 

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今朝は東側も雲海になっています。

 

 

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低山は雲海に浮かぶ島のよう。

 

 

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朝からうるさいですが安全な山行を願って鳴らしました。

 

 

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無事に下山できますように!

 

 

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朝日を捉えようとカメラを構えるA君。

 

 

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寒くなってきたので小屋に入ろうとしているKとA君。

 

 

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朝食はKがパスタを作ってくれました。この味付けとても好み。(キューピー和えるパスタソース)

 

 

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朝食後、パッキングを済ませたら、小屋の掃除をして出発です。

 

 

 

最後の出発(門内小屋→扇ノ地紙※4/4日目)

 

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6:15 小屋を後にします。最終日にしてこの山行一番の天気。

 

 

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まずは梶川尾根への下り口である扇ノ地紙という場所を目指します。CTで40分ほど。

 

 

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それにしてもすごい雲海です。これまで見た中で一番かもしれません。

 

 

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飯豊はなだらかで広い稜線が有名で、よくそのように紹介されることがありますが、その稜線にたどり着くまでは一気に標高を上げなければなりません。そのことをもう少しアナウンスしないと、気軽に登りに来た人は痛い目を見てしまいそう。

 

 

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門内岳と小屋が小さくなってきました。(写真右端)

北股岳(写真中央)と梅花皮岳(写真左側)もはっきり見えます。

 

 

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本山は遥か遠くに見えます。昨日も思いましたが、よくあそこから歩いてきたなー(しかも往復)

 

 

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扇ノ地紙に着く前に、縦走路上にある胎内山に登頂しました。(標高等は地図にありませんでした。ググると出てくると思いますが、面倒なので気になる方は御自身でどうぞ。)

 

 

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これから下る梶川尾根です。雲の下まで続いていますが、下の天気はどうなんでしょうか。

 

 

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梅花皮小屋が見えました。こうして見ると、石転び沢の急登っぷりがよく分かります。特に見えている小屋の直下はなかなかの高度感でした。

 

 

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門内小屋は静かでとてもいい小屋でした。御西小屋と同様、水場は雪渓の下のようなので、行かれる方はその点は注意してください。

 

 

 

稜線とのお別れ(扇ノ地紙→梶川峰※4/4日目)

 

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扇ノ地紙に到着。ここで主稜線とはお別れです。予定より長いこと歩くことになりましたが、それでも「まだここを歩いていたい」と思えるいい道でした。必ず再訪します。

 

 

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ここから飯豊山荘まで標高差1,500mほどをノンストップで下ります。

膝が痛くならなければいいけど、、、

 

 

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素敵な時間をありがとう飯豊連峰。

 

 

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登山中の事故の半分以上は下山時に起きていると言います。家に着くまで集中集中。

 

 

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それにしても綺麗な雲海だなー。

 

 

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石転び沢も先程よりよく見えるようになってきました。ここから見ても迫力が伝わります。

 

 

f:id:daic22:20220416115212j:plain今回の山行の大半は雪渓歩行でしたが、それもこの雪渓が最後のようです。ここまで長時間雪渓を歩き続けた経験は初めてでした。今では逆に土の上を歩く方が違和感を感じます。

 

 

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本山。次はダイグラ尾根で登りたいです。

 

 

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左には朳差岳でしょうか?時間さえあればあそこまで歩いて主稜線を制覇したかったです。

 

 

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雪渓には青空がよく合います。

 

 

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遠くに見える大きな島は朝日連峰ですね。朝日から何度も見ていた飯豊連峰、今は飯豊から朝日を眺めています。不思議な気持ちになります。

 

 

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石転び沢には、私達が登った時にはなかった落石痕が付いています。(向かって左側の草地から石が転がったような痕跡)やはり名前の通りのようです。アイゼンとヘルメットは必須。

 

 

 

雲の下へ(梶川峰→湯沢峰※4/4日目)

 

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7:10 梶川峰に到着。

名前から推測するに、ここが梶川尾根の頂上という位置づけなのでしょう。登りでこの尾根を使う人からすると、頂上だと思って登ってきて、まだもう少し登る必要があることがわかるというのはなかなか精神的によろしくなさそう。

 

 

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梶川峰を過ぎると、もう本山は見えなくなり、小休止の度に石転び沢に視線を向けることとなります。

 

 

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雲海は相変わらず広がっています。ここはこんなに晴れているのに、自ら曇りの世界に進んでいかなければいけないのは何とも歯痒い。

 

 

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そんなことを考えながらも、着実に標高を落としていきます。

 

 

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目立った危険個所はありませんが、全体的に傾斜はきつめなので焦ると怪我に繋がりそう。

 

 

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雲がだいぶ近づいてきました。

 

 

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五郎清水という場所に到着。水場のようですが残量に余裕があるのでスルーします。

因みにここで標高1,450mほど。まだ1,000mも下らなければなりません。気が遠くなりますな。

 

 

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もう見えないと思っていた本山が木々の間からひょっこり。

 

 

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少し低いところから見ると

「本当にまたあそこまで登れるのか」

自信がなくなってきました。

 

 

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標高1,145mの「滝見場」というところに来ました。

 

 

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滝は見えませんでしたが、大迫力の石転び沢を見ることができました。

 

 

 

ただただ下る(湯沢峰→飯豊山荘※4/4日目)

 

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8:45 湯沢峰(1,021m)に到着。ここまで来ると、頭に思い浮かぶのは下山後の温泉だけです。

 

 

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また本山が見えましたが、気持ちは温泉一直線。

 

 

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目指すゴールも見えました。なんか思っていたよりだいぶ下に見えるのですが、そんなことは気にせず下りるしかありません。ラストスパートです。

 

 

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重量が膝にダメージを与えないよう、足の置き方に注意しながら歩いていきます。

何度もGPSで残りの距離を確認して精神的ダメージを受けながらも最後の力を振り絞り、、、

 

 

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梶川尾根を下り終えました。

終始、傾斜がきつかったような印象で、登りではあまり使いたくないかな。といっても隣の丸森尾根も同じような感じとのこと。これはやはり石転び沢or覚悟を決めてダイグラ尾根しかないですね。

 

 

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10:00 3日前に通った橋を渡り、飯豊山荘に帰ってきました。

長く短い飯豊連峰縦走はこれにてお開きです。お疲れ様でした。

 

 

 

まとめ

今回はこれまでの山行で最も長い3泊4日の行程でしたが、長い時間山にいられる喜びを感じることができました。コンビニもシャワーもない環境ですが、その不自由さを楽しむことも山の醍醐味だと改めて実感しました。

それに、ずっと登りたかった飯豊に登ることができたことは個人的にとても嬉しく、今後の自信になりそうです。

 

これからも自分で決めた目標を自分の力で乗り越えられるよう、日々、心身ともに鍛えていきたいと思います。

 

 

ではでは、また山に行ったら更新します。

 

 

 

 
 
 
 
 
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