※20210220上州武尊山
遠くからでも尖った剣ヶ峰が印象に残り、今シーズンのうちに行きたいなと思って天気予報をチェックしていましたら、早くも快晴の予報。
ちょっと運転は大変でしたが、2週間ぶりの群馬県に車を走らせました。
では早速行ってみましょう。
<行程>
川場スキー場→剣ヶ峰山→武尊山山頂→ピストンで下山
谷川岳の記事はこちらからどうぞ。
天気に恵まれて(川場スキー場)
前日の夜、山形から遥々5時間半ほど車を走らせ(谷川岳の記事から文をコピペ)、途中のコンビニやSAで休憩しながら一路群馬へ。近くの道の駅で仮眠した後、川場スキー場に到着です。
川場スキー場はすごく立派で、巨大な立体駐車場を見ると、相当な集客があることが窺えます。
駐車場内のエレベーターで屋内に入り、リフト券を購入します。無積雪期は駐車場近くのキャンプ場から登れるようですが、積雪期は距離や時間の問題でリフトを利用しなければなかなか登頂は難しいと思います。
なお、この上州武尊山。何年か前から「ココヘリ」の携行が義務付けられました。「ココヘリ」とは会員向けのサービスで、会員になると発信機が貸与され、それを山行中はザックにつけたりしておくと、遭難した際にその発信機から発する電波を捜索隊が受信し、見つけてもらいやすくなる、というもの。
最近、山岳遭難事故が増加傾向にあり、会員数が増えているようですが、それでもまだ普及しきってはいない印象です。当の私も加入しておりません。
「では、どうやって登ったんだお前。監視の目を搔い潜ったのか。」と思ったそこのあなた。想定通りのツッコミ、ありがとうございます。私も調べる前は「加入しないと登れないのか」と若干行く気が失せかけました。が、上州武尊山ではなんとココヘリのレンタルサービスがあるのです。登山届を提出する際、ココヘリがないことを伝えると、1日1,100円でレンタルしてもらえます。素晴らしいサービスですよね。ありがたいです。
※上州武尊山に限らずどの山にも遭難リスクはありますので、これを機にココヘリ(やその他の山岳保険等)への加入を検討した方がいいんだろうなと思いました。
リフト券やココヘリの手続きを済ませ、ゲレンデに出ます。
天気は快晴。雲一つない、絶好の登山日和です。
最近は快晴が続いており、自分の晴れ男パワーに自惚れます。皆さんには私の日ごろの行いがどれだけいいかを感じ取っていただけるのではないかと思います。
リフトに乗りながら振り返ります。
遠くに見える山塊はどこなんでしょうか。金峰山あたり?南アルプス?(碌に調べもせずに推測で言っています。分かる方がいればコメントで教えてください。)
何やら尖ったかっこいい山ですね。
こっちの山も雪がしっかりついていい山です。
ただ、情けないことに、どの山か全くわかりません。
この川場スキー場は縦に長いスキー場のようで、調べると一番長いコースでは3,300mのロングクルージングが楽しめるようです。
見えてきたのがこれから登る武尊山でしょうか。
リフトで標高を稼いでいるので、自分の足で一気に上げる必要はなさそうです。
リフト終点に到着。
昨年のホットスポットへ(川場スキー場→剣ヶ峰山)
9:00 登山開始。スキー客7割、登山者3割といった感じです。
まず目指す剣ヶ峰山は標高が2,020mということで、昨年(2020年)は多くの登山者が訪れたようです。
確かにTwitterでもインスタでも幾度となく見かけました。
年が変わった2021年も人気の山には変わりがないようで、トレースばっちりです。
遠慮なくいただきます!ご馳走様です!
剣ヶ峰山までは夏道のコースタイムで30分ほど。ということは、ここを登ると早くも剣ヶ峰山が見えてくるのでしょうか。
人が多く、ゆっくりとしたペースで登っているため、周りの景色を楽しみながら進むことができます。
奥の山は2週間前に登った谷川岳あたりでしょうか。
今日登っている人も天気に恵まれて楽しいでしょうね。
冬は何でもない場所でも、こうして綺麗なシュカブラなどを楽しめるので退屈せずに歩けます。
割と急になってきたのでしっかりとアイゼンを効かせて登ります。
急登はすぐに終わり、目の前にそれっぽい形の山容が出てきました。
あれが剣ヶ峰山でしょうか。
地図を確認すると間違いないようです。
イメージしていたより丸いです。よく見る写真は反対側からの写真なのでしょうか。
近づいてみると、遠くから見たよりは尖っている印象。
登ってみると、道幅は狭く、それなりに高度感を感じられました。
なだらかな道を行く(剣ヶ峰山→山頂)
9:20 剣ヶ峰山(2,020m)無事登頂しました。
奥に見える一番高いところが武尊山の山頂のようです。
あっという間に到着したので、休憩せず(と言っても剣ヶ峰山は山頂が狭く、休憩できるようなスペースはありませんでした)に先に進みます。
剣ヶ峰山から武尊山方面に下りる斜面は、結構急でなので、ピッケルも使用して慎重に歩を進めます。
剣ヶ峰山から下りると、武尊山まで暫くは平坦な道が続くようです。
剣ヶ峰山までも特に大変な場所はなく、この先も一見して目立った難所はなさそう。これはゆるふわお散歩登山コースかもしれません。(トレースをつけてくださった方々には心より御礼申し上げます。)
このペースでいけば、山頂へもあまり時間をかけずに到着できそうです。
しかしこの稜線、傾斜も緩く本当に歩きやすいです。これは人気なわけです。
本当に雲一つない空なので、白い雪には木の影しか映りません。
歩きやすい道ですが、ところどころ雪が割れてきています。楽しく歩くきながらも、こういう点には注意を払わなければいけません。
あ、雲が出た!
山頂が近づいてきました。少しだけ斜度が増しました。
そうですよね。いつまでも平坦じゃ、いつまでも登っていないことになりますもんね。
さあ、山頂直下です。今まで楽してきた分、ここで一気に登ります。(と言ってもそこまでの標高差ではありませんが)
あそこを越えれば山頂のようです。
この辺りは、雪が若干腐りかけていて、場所を選んで歩かないと盛大に踏み抜きそうです。
左に見えるあの山は何という山でしょう。結構標高がありそうです。百名山かな?
山座同定(山頂)
10:15 上州武尊山(2,158.3m)無事登頂しました。
登山開始が9:00なので、所要時間1時間15分。もしかしたらこれまでの山行で最速の登頂になったかもしれません。
そうそう、この景色です。
稜線の先に剣ヶ峰。やはり生で見た方が画面で見るよりずっといいですね。
こちらは縦構図。歩いてきた稜線が一望できます。
山頂でこんなものが。これが本当の「雪だるま」ですね。
先ほど「発見」と書きましたが、実はこの「雪だるま」が作られる瞬間に立ち会うことができました。
写真に写っているのは2体目(だるまの単位がわからないのでとりあえず「体」にしました)で、1体目は作られた直後、強風で斜面を転がり落ちてしまいました。だるまなのに起き上がってくることはなく、作者さんは2体目の作成に取り掛かっていました。
このだるま、各地の山頂にあるのをSNS上で見たことがあったので、実際に見ることができて地味に興奮しました。
武尊山の山頂には川場スキー場からのルートが一番アクセスが良いですが、他にもいくつかルートがあるようです。ただ、私が山頂にいる間、他のルートから登ってきた人は確認できませんでした。
このお手軽な行程でこの景色が見られるなら、そりゃ人は集まりますよね。
山頂からはいくつも楽しそうな山が見えるのですが、この辺りの山々に疎く、よく分かりません。
これはどこでしょう。燧ヶ岳あたり?
これは?至仏山?
全く見当がつきません。
スマホを出すのも面倒なので、山座同定は諦めました。
余りにも早く着いたので山頂でゆっくりしていましたが、続々と人が上がってきたのでそろそろ下山します。
帰りは来た道をピストンです。
下山(山頂→川場スキー場)
11:00 下山開始。
多くの方とすれ違いました。皆さん、天気も良く上機嫌で登っていきます。
そう言えば、やはり剣ヶ峰山は武尊山山頂側から見た方が尖って見えますね。
天気や雪のコンディションがいい時は、この山は雪山デビューにいいかもしれませんね。
状況にもよりますが、基本的に山では登りが優先です。道を譲りながらゆっくり帰ります。
いい写真のような雰囲気は出ています。(いい写真とは言っていない)
行きよりも雪が緩くなってきています。踏み抜かないように慎重に。
振り返ると、さっきまでいた山頂からだいぶ下ってきていることに気付きました。
自然が創る芸術品①
自然が創る芸術品②
自然が創る芸術品③
剣ヶ峰山が目の前です。直下は急なので気を引き締めましょう。
剣ヶ峰山に登るとスキー場が見えました。もうゴールはすぐそこですね。
12:10下山完了。
帰りもリフトに乗って帰ります。
ここで印象に残ったのはリフトの係員さんの優しさです。これまでの経験から、スキー客相手に営業しているスキー場の設備を利用させてもらっている登山者は、スキー場サイドからはあまり歓迎されないことが多いと感じていました。しかし、ここのスキー場の係員さんは登山者も対等に接してくれました。「いってらっしゃい」「おかえり。どうだった?」などの言葉が温かかったです。ありがとうございました。。
まとめ
下山後は車中泊した道の駅の近くの温泉で汗を流し、山形に帰ります。
今回の山行は、天気に恵まれ、見たかった景色を見ることができました。
しかし、山行時間で考えると運転時間の1/3くらいで、わざわざガソリン代をはたいて長時間運転していくほどかと自問自答した時に、すぐに答えが出せないような、、、
個人的にはもう少し登り応えのある山の方が好きですが、とは言え冬山を始めたての方や、手軽にいい景色にありつきたい方などにはもってこいの山だと思います。
「また来シーズン来るか」と聞かれると微妙なところではありますが、機会があればまた訪れたいと思います。
ではではまた山に行ったら更新します。
※<ご挨拶>
皆様(と言っても購読者は少ないですが)、大変ご無沙汰しております。
昨年の3月に磐梯山の記事を書いて以降、全くやる気がなくなり放置していた本ブログですが、最近少し時間があったせいか、もう一度やってみるかという気になりました。
記事は書いていませんでしたが、2021年も2020年と同じくらいのペースで山に登っていましたので、結構な数の山行が溜まっています。私の性格的に、仕切り直して今後登った山から記事にするということができず、時系列順に更新していこうと決意(弱い決意)しました。これから、薄れゆく記憶を遡りながら、少しづつ吐き出して、リアルな時間軸に追いついていければと思います。
なお、現在(令和4年2月)との兼ね合いがややこしいので、記事では「今日=山行当日」とします。(言っていること、分かりますか?)下山してすぐに書いたものとして捉えていただけると理解に苦しむこともないかなと思いますのでよろしくお願いします。
スタイルとしては、これまでと変わらず、自分の思い出用としての文章&写真となりますので、そこはご承知おきください。