※20220605燧ヶ岳
毎年行こうと思ってはいたものの、なかなか天気とタイミングが合わずに未登頂だった燧ヶ岳。やっと行ってきました。
燧ヶ岳は東北以北最高峰の山で、尾瀬国立公園内にあり、尾瀬と聞いて多くの人が想像する湿地帯(尾瀬ヶ原)の北東に位置しています。日本百名山に数えられ、柴安嵓、俎嵓、ミノブチ岳、赤ナグレ岳、御池岳の5つのピークがあり、最高峰は柴安嵓。
残雪期の山頂付近は雪が残る急登があり、しばしば滑落する人も出ているそうなので、ちょっと緊張します。
ではでは早速行ってみましょう。
<行程>
御池ロッジ→広沢田代→熊沢田代→俎嵓→柴安嵓→ミノブチ岳→尾瀬沼→沼山峠休憩所
尾瀬は初で、過去の記事はありませんので、前回の記事を貼っておきます。
雲行き(御池ロッジ→広沢田代)
7:45 登山開始。
御池ロッジを出発します。天気がやや怪しいのが気がかり。
登山口には熊情報が貼ってありました。
登山道に入ってすぐ、左(南方向)に曲がります。
ここから4.5km、CTは3.5時間ほど。あっという間に着きそうです。
序盤は木々が生い茂った樹林帯。雪融け水が登山道を削って、V字に深く掘られています。
樹林帯は想像の100倍早く終わり、湿地帯になりました。
湿地から湿地へ(広沢田代→熊沢田代)
8:30 広沢田代に到着。
晴れていれば池塘に青空が反射してとてもきれいだろうなと、心の中で楽しみながらスルー。
次の熊沢田代はこの急登を越えるとすぐに着くようです。
登り終えると思った通り、再び湿地帯が広がっていました。
そして、その奥。あの立派な山が目指す燧ヶ岳です。
木道に沿って視線を移していくと先行集団の姿がありました。
まだかなり離れていますが、それでも楽しそうな笑い声が聞こえてきます。やっぱり山はいいですね。
雪渓、湿地、雪渓、湿地(熊沢田代→俎嵓)
前を行くおじさんたちから「抜かしてくれー!」と叫ばれたので少し早歩き。
9:20 熊沢田代をスルー。おじさんたちの休憩スポットに標柱があったのかもしれません。見つけられませんでした。
こちらは平ヶ岳?の方面のはず。越後の山々も深くて歩き応えがあると聞きます。行ってみたい。
熊沢田代の後はまた雪渓。「雪渓→湿地→雪渓→湿地」と、リズムよく景色が移り変わります。
少し天気が良くなってきたので空を見上げると、彩雲?が出ていました。
なんか縁起がいいですね。綺麗です。
振り返ると、意外とこの雪渓で標高を獲得していることが分かりました。雪が適度に腐っていて登りやすいです。
奥に見えるのは会津駒ヶ岳ですかね。あまりいい思い出はありません…
「8合目」に到着。
いつの間に合目のカウントしていたのかは不明ですが、山頂はもうすぐのようです。
ラストスパートです。
と言っても、不思議とそこまで疲労感はありません。
ヘリコプターが飛んでいます。事故でないことを祈ります。
山の肩越しに沼が見えていきます。あれが「尾瀬沼」ですね。
写真では小さくてよく見えないですが、遠くに日光白根山が見えました。あそこも行ってみたいところの1つです。
滑落注意(俎嵓→柴安嵓)
10:15 俎嵓(2,346m)に登頂しました。
ピークハントではありますが、まだ最高峰の柴安嵓が残っているのでゴール感はまだ感じていません。
これが今から登る柴安嵓。あの雪渓が、何度もSNSで見た急登ですね。
ここから見ていても、登っている人がかなり苦戦している様子が分かりますし、そのうち1名は滑落して下の茂みに突っ込んでいました。(怪我はなかったようです)
人の滑落を見てしまい、緊張感が高まります。
急登に取りつきます。登ってみるとそこまで高度感もなく、すんなり終わってしまいました。ここは下りの方が難儀しそう。
登っていて気付いたのですが、自分が登っているところは自分では見れないのですね。当たり前か。
次なる目標を目視(柴安嵓→尾瀬沼→沼山峠休憩所)
11:00 燧ヶ岳(柴安嵓)(2,356m)無事登頂しました。
何年か越しの東北最高峰、やっとたどり着けました。
山頂からは、眼下に尾瀬ヶ原が広がっています。
そして、その奥に燧ヶ岳と共に尾瀬のツートップを張っている至仏山が聳え立っています。
尾瀬ヶ原も行ってみたいなー。どこまでも続く木道をひたすら歩きまわる1日を過ごしてみたいです。
山頂は心地よい風が吹いていて、いつまでも座っていたいところですが、帰りの時間もあるのでそろそろ下ります。
登りはそこまでの歯ごたえがなかった急登でしたが、下りの方がやはり恐怖感がありました。
下山はピストンではなく、尾瀬沼の方に下っていきます。
道は二手に分かれていて、直接尾瀬沼に直で向かうルートと、長英新道というルートがあり、今回は後者を選択。
標高としては700mほど下りるのですが、やはり登頂という目標を失った体は急激に重くなり、少し怠くなってきます。自然が癒してくれるので何とか歩き続けることができます。
標高を下げ終わり、ここからは木道をなぞります。
整備された道。
スタートした時の天気の心配は無用だったようです。
のどかな世界です。いつも過ごしている街中(といっても田舎ですが)と同じ国だとは思えません。
木道には観光に来ている家族や、ハイキングを楽しむ老夫婦など、登山よりもライトな格好の人たちがいたので、ゴールが近いことを感じました。
15:00 沼山峠休憩所に下山完了。
写真に写っている階段の手前の木道で足を滑らせて軽く捻挫しました…
沼山峠から御池ロッジまではバスで戻ります。
お疲れ様でした。
まとめ
今回は念願の東北最高峰に登ることができました。
次に尾瀬に来る時は、至仏山と尾瀬ヶ原を歩いてみたいと思います。
ではではまた山に行ったら更新します。