※20201017~20201018朝日連峰(竜門山・寒江山・三方境※狐穴小屋)
今年の7月。私に山を教えてくれた先輩の一周忌のタイミングで、職場の皆さんと追悼登山をしました。
その時は西川町の南俣沢出合から天狗角力取山を経由して狐穴小屋を目指しましたが、初心者の人もいたということでなかなかペースが上がらず時間切れとなり、狐穴小屋まで辿り着くことが出来ませんでした。
この翌週、別のメンバーで同じコースを使って狐穴小屋まで行きましたが、なかなかの距離だったので、職場のメンバーでこのコースは少々厳しい印象を受けました。
ただ、前回の登山後に皆さんとZOOM飲み会をした時に「狐穴小屋に行ってみたい。」「山で美味しいものが食べたい。」というメンバーの声もあったので、コースを変えて狐穴小屋に行き、そこですき焼きをすることにしました。
選んだコースは日暮沢コースです。何度か登ったことがありますが、結構急な登りが続くので、真夏には汗が止まらなくなるのでなるべく避けたいコースです。今回は秋ということでその点は心配ありませんが、初心者の人が登り切れるか若干の懸念がありますが、行けるところまで行ってみましょう。
<今回の行程>
日暮沢小屋
↓
清太岩山
↓
ユーフン山
↓
竜門山(竜門小屋)
↓
寒江山
↓
三方境
↓
狐穴小屋(宿泊)
※帰りは来た道を戻ります。
では早速行ってみましょう。
- 紅葉に期待(日暮沢小屋→清太岩山)
- グループで歩く(清太岩山→ユーフン山)
- 稜線へ(ユーフン山→竜門山)
- 想定外の寒さ(竜門山→寒江山)
- 白い世界(寒江山→三方境)
- ターゲット確認(三方境→狐穴小屋)
- 僻地飯(狐穴小屋)
- 好天の中(狐穴小屋→三方境→寒江山)
- プラス1(寒江山→竜門山)
- 次回の話(竜門山→日暮沢小屋)
- まとめ
紅葉に期待(日暮沢小屋→清太岩山)
6:30 日暮沢小屋を出発。
今日のメンバーは総勢4名。職場に集合し、私の車1台で来ました。予定では5名で歩く予定でしたが、1人(登山を教えてくれた方)が都合により来られなくなってしまいました。
従って、普段から山に入り浸っているのは、今回のメンバーの中では私だけ。人を案内して登山をするという経験がほぼなかったので、新鮮な気持ちでスタートです。
10月中旬ということで、稜線上の紅葉は終わりかけとの情報でしたが、登山口付近はまだまだこんな感じ。
ということは下りてきている途中の紅葉を登りながら楽しめるのかな。
7:30 水場に到着。
以前、ここに来た時にはなかったのですが、立派な看板が設置されていました。しかし、水量はほぼゼロに等しく、よほど追い込まれた状況でなければ利用することはないと思います。
天気予報は1日目の午前中に雨マーク。その後は曇りの予報です。
幸い、雨はまだ降っていません。このまま降られずに到着したい。
山に夢中になるとズンズン進んでしまいがちですが、今回、それをやってしまうと人格を疑われてしまうような気がするので、頻繁に後ろを振り返りながらペースに気を付けて進んでいきます。
周りの木々が色付いてきました。紅葉は思ったよりだいぶ下の方まで来ているようです。
先に目をやると、これから通過する予定の竜門山とその方にある竜門小屋が見えました。
グループで歩く(清太岩山→ユーフン山)
8:35 清太岩山(1,465.1m)に到着。
ここで後ろから歩いてくる他のメンバーを待ちます。
かなり離れているように見えますが、ちゃんと会話が出来る距離で歩いています。
4名全員が合流し、ここからはユーフン山を目指します。
ユーフン山へはコースタイムで40分ほど。一度下ってから登り返すことになりますが、遠くに見える大朝日岳を眺めながら歩いていればあっという間です。
そう言えば初めてこの道を歩いた時は大朝日岳まで歩いたなー。
稜線へ(ユーフン山→竜門山)
9:20 ユーフン山(1,565m)に到着。
ここまで来ると竜門小屋がだいぶ近くなりました。
ここまで登ってくると紅葉はピークアウト。登山道周辺はあまり染まっていなかったので残念です。
ただ見下ろした山の斜面は見事な赤い絨毯となっています。
ユーフン山から竜門山へは50分ほど。
だらだらと100mくらい標高を上げていきます。
竜門小屋と同じ高さまで登ってきました。
残雪期に来たときは、雪の上を歩いてここから小屋まで平行移動出来ましたが、今回は竜門山までしっかり登ります。
皆さん、少し疲れが見えますが、稜線まで来てしまえばあとは楽しく歩けるはず。
頑張りましょう。
想定外の寒さ(竜門山→寒江山)
10:00 竜門山に到着。
山頂はこの標柱から数十メートル南側のようですが、何度探しても三角点を見つけられていません。(今回も発見できず)
山頂から5分ほど下ると、登りながら見ていた竜門小屋です。
稜線は風が強く、かなり寒いです。堪らず小屋の中に避難しました。(本当は腹が減ったのでパンを食べたかったという面もあります。)
11:15 さあ、しっかり休憩したので出発です。ここからは稜線を歩いていきます。(どんだけ休憩していたんだという御指摘は甘んじて受けます。)
狐穴小屋までは2時間半ほどなので、時間的にも余裕です。
稜線と言えども多少のアップダウンはあり、夏であれば地味に体力を削られるところですが、この風がオーバーヒートを防いでくれます。皆さん、良いペースで歩けています。
12:00 南寒江山に到着。
動いていないとすぐに体温が奪われるほどの寒さですが、ガスも出てきたのでこの辺りでもう一度皆さんと合流しておきます。猛烈に寒いです。。。
南寒江山から寒江山へは10分程度。ここまで近いと、もはや同じ山ということでいいような気もしますね。
白い世界(寒江山→三方境)
12:15 寒江山(1,694.9m)無事登頂しました。
一応、今回の山行で最も高いピークです。
景色は残念ながら真っ白です。
これから向かう北寒江山もほぼ同じ高さですが下って登り返します。
いつもなら「このアップダウンが無ければ楽なんだけどなー」と思うところですが、この寒さだと少しでも運動量が多い方が有難い。
寒いのは苦手ですが、ガスの山も雰囲気があって嫌いではないです。
そう言えば、結局雨は降っていません。
12:50 北寒江山(1,658m)に到着。
寒いのでスルーします。
写真左側のピークが三方境で、そこから右に登る尾根天狗角力取山に繋がる道です。
こうして見ても結構な距離ですね。
ターゲット確認(三方境→狐穴小屋)
13:10 三方境(1,591m)に到着。
ここまで来るとすぐ下に目的地である狐穴小屋が見えます。
僻地飯(狐穴小屋)
13:30 狐穴小屋に到着。
3か月ぶりにこの猟師のおじさんに会えました。(小屋番さんの常駐期間は終わっていたからなのか、今回は小屋の内側を向いていました。)
下界は雲の下です。
小屋の北西に鎮座するは以東岳。何回来てもいい眺めです。
そしてこの小屋最大の魅力。小屋から徒歩5秒で水場に到着できます。
夕食にはだいぶ早い時間でしたが、楽しみにしていたすき焼きも美味しくいただきました。材料は事前に役割を決めて持ち寄りました。
食事後はビールを片手にそれぞれの近況報告。(皆さんとは「同じ職場」と言ってきましたが、人事異動等々で今は違う場所で仕事をしています。)
私は寝袋に入りながら飲んでいたこともあり、いつの間にか寝ていました。
5:30 起床。
外は 薄っすら明るくなってきています。
30分もするとだいぶ明るくなり、以東岳が赤く染まります。
そして、とてもいい天気です。
昨日とは比べ物にならないほど澄んだ青空に気持ちが高揚してきます。
隊列を組んで飛んでいる鳥を何とか撮影。(初めて望遠レンズが欲しいと思った瞬間です。)
朝食は昨日のすき焼きの残りにうどんを入れて食べました。
山でこんなに美味しいものを食べられる日が来るとは。
朝食を終えると太陽が完全に登っていました。
一番奥に見えるのは月山です。
自然の中で飲みコーヒー。格別の美味しさです。
こちらは何枚かの写真を繋いだパノラマ写真。
完成度は置いておいて、景色の良さを少しでも感じていただければ幸いです。
毎年登っている以東岳も、今年は登らなかったなー。
単純に他の山を優先にしただけですが、コロナのせいで行けなかったことにします。
もう歩き始めている方もいます。
天気が良いのでもう1泊!
なんてことは流石に出来ないので、準備してそろそろ出発です。
好天の中(狐穴小屋→三方境→寒江山)
8:15 下山開始。
山のスタート時間としてはかなり遅いですが、今日は下山で、しかもこの天気ですので大丈夫でしょう。
帰りは来た道を戻ります。
昨日は景色を楽しめなったので、全く違う道を歩いているような感覚です。
西側を見ると日本海も見えます。
2日目は昨日と同じ道ということで、先頭は他の方に歩いてもらうことにしました。
良い景色に足が止まります。
8:45 三方境まで戻ってきました。
ここで狐穴小屋は見納めです。
今年は2回お世話になりました。また来年も来るよー。
ガスの中だと距離感が掴みづらいですが、晴れているとバッチリ分かりますね。
「ここ、こんなに登るんだっけ、、、?」みたいなことが多々あります。
朝日連峰の主稜線。
大朝日岳の綺麗な三角形はいつ見ても美しいです。
皆さんも良い天気にテンションが上がっているのか昨日より明らかにペースが早いです。
寒江山への登り返しもどんどん登っていきます。(写真を撮っていたらいつの間にか置いて行かれていました。)
雲海も出ています。
神様、昨日の分の埋め合わせでしょうか。ありがとうございます。
やっぱり稜線歩きは楽しいです。どこまでも歩ける気がしてくる。
竜門小屋も見えています。
プラス1(寒江山→竜門山)
9:00 寒江山まで来ました。
この写真、実は4人写っています。標柱の上に亡くなった先輩の写真を置いています。
こんなに広い遊び場を教えてくれた先輩に感謝しながら、るんるんで歩いてきます。
皆さん、夢中で写真を撮っています。
山にハマっていく皆さんを見ていて、何故か私が嬉しくなってきました。先輩もこんな気持ちだったのかな。
次回の話(竜門山→日暮沢小屋)
10:10 竜門小屋に到着。
小屋の前には今日登ってきたというグループが3組ほど休憩していました。
竜門山を過ぎたら稜線歩きは終わりです。あとはひたすら下っていきます。
今年はもう冬になってしまうので来年どこに登るか話しながら歩きます。
候補に挙がったのは
・大朝日岳
・鳥海山
・県外のどこかに遠征
私以外は全員家庭を持っているので、どこまで実現するかは分かりませんが楽しみにしておきます。
同じ道を下山しているはずなのに、不思議と昨日より紅葉が綺麗に感じました。
13:45 下山完了。お疲れ様でした。
まとめ
下山後は、道の駅「月山銘水館」の温泉で汗を流し、軽食コーナーでさらっと食事をして帰りました。(地ビールソフトクリーム。馬鹿舌なのでビール感を感じることはできませんでしたが美味しかったです。)
今回は職場メンバーでの今年2回目の登山でしたが、皆さん、1回目より山に慣れてきて、楽しむ余裕が出てきているようでした。前回よりも長い行程も特に問題なく歩けていたので、もう少しハードな山も挑戦できそうです。
個人的には、このメンバーで行くとどうしても先輩のことが脳裏に浮かびますが、一緒に来てくれていると思うことにしました。次回は、今回欠席したもう一人の先輩も一緒に、6名で楽しく登りたいと思います。
ではではまた山に行ったら更新します。